仕事とキャリアと私。

都内で働くOLです。日々仕事に燃えて、成長のために読書をしたり、キャリアアップのため研修を受講したりと奮闘中!自分にとって最適なワークライフバランスを模索しながら、光差す未来が訪れるような情報発信をしていきます。

働く女性の悩みや理想像の変化を漫画でたどってみる。

先日、友人たちとの飲みの席で話題になったのは、印象深い漫画の話でした。

 

働き盛り(?)の私たちの心に残っていたのは、女性が仕事に奮闘しながら生き方を模索する作品ばかり。

そういえば、これまでも「働く女性の姿」を描いた漫画はたくさんあり、すべてその時代をリアルに投影した姿が描かれていたように感じられました。

 

 

ここ数年で劇的に変化していく女性の働き方は、どのように描かれ、なにを求めるようになったのか、漫画を基にたどっていくことにします。

※一部、作品紹介中にネタバレも含まれますのでご注意ください。

 

 

働く女性の理想像を読み解く漫画4作品

男女の垣根なく社会で活躍するようになってから、様々な時代を経て、女性の働き方が変化してきたことを感じます。

目の前の仕事をこなしながら、どこかで不安や悩みをかかえていながらも、どうやって解消したらいいのかがわからない日々。

 

そんな女性の気持ちを具現化するかのように、漫画という形で女性の姿が等身大の姿が描かれるのを目にします。

ストーリーや主人公の生き様などから、時代とともに女性の生き方や目指すものに変化が表れていることがわかります。

 

今日はそんな働く女性を象徴する漫画・4作品とともに、悩みや紹介します。

 

 意識高い系女子の先駆け「働きマン

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出典:http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000007851

約15年ほど前に話題になったのは、”男勝りに働く女性”が主人公の働きマン

主人公は、超意識高い系の女性編集者。プライベートを犠牲にし、恋人とすれ違ったとしても、とにかく熱心に仕事に打ち込み、どん欲にキャリアを追い求めていきます。

 

「あたしは仕事したなーって思って死にたい」

と、強烈な価値観を語りますが、そのぐらい女性が社会で活躍することが難しかったのかもしれません。

この時代の女性の仕事に対する「理想」や「美学」が表れているように感じます。

働きマン

作者 :安野モヨコ

出版社:講談社

発売年:2004年

多様性が叫ばれるようになった「ハケンの品格

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出典:http://shigoto-times.com/summary/1389/

時代は移り、企業戦士が希少になってくると、”なにも正社員が働き方のすべてではない”という風潮が生まれます。

それが30種を超える資格を持ち、時給3,000円以上のスーパー派遣の物語『ハケンの品格』です。

 

「…ですが、なにか?」と、どや顔をキメてイキってしまう主人公に、だいぶこじらせている感がでていますが(笑)、価値観の違いから周囲とぶつかりながらも、「派遣」に誇りを持ち働く姿から、次第にその価値観が伝わるようになっていきます。

この漫画のいいところは、派遣社員では得られない福利厚生や待遇差を承知の上でも、なおこの働き方を選択する、という多様性がしっかり描かれているところだと思います。

 

正社員至上主義が終わりを迎え、いろいろな働くスタイルがあっていいということが認知されるきっかけになりました。

ハケンの品格

原作 :中園ミホ

漫画 :平田京子

出版社:講談社

発売年:2007年

”仕事”と”女の幸せ”に奔走する「東京タラレバ娘

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出典:http://kc.kodansha.co.jp/product?item=0000036394
女性もキャリアを積みながら、仕事をするのは当たりまえになった頃。

仕事と”人生”の両立ができず、”結婚”というアラサー独身女子の心がざわつくワードに翻弄されて「たら・れば」を繰り返すアラサー女たち。

 

よくも悪くも社会にもまれてたくましくなった女性たちですが、仕事でも後輩に世代交代されそうになったり、年齢という負い目が邪魔してうまく恋愛ができなかったりと、不器用にもがく姿が描かれています。いつまでも理想を追い求め「~たら」「~れば」を連呼していても、何も変わらない!という刺激的なメッセージが込められた作品。

 

この作品に心をえぐられたアラサー女子は少なくないはず!

東京タラレバ娘

作者 :東村アキコ

出版社:講談社

発売年:2014年

自分の生き方を貫く「わたし、定時で帰ります。」

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出典:https://www.shinchosha.co.jp/watatei/

 残業が当たり前の文化を変えようという風潮はありながらも、どこか流されてずるずると残業をしてしまう人も多い世の中。

そんななか、正社員だろうがなんだろうが、自分の意志で定時退社をモットーとする女性の姿が描かれたのが『わたし、定時で帰ります。』です。

 

主人公・唯の家庭環境や恋愛での苦い経験から、過剰な残業が及ぼす負の影響(過労や家庭崩壊)などが憎いと思う気持ちが、新しい働き方を確立することになりました。

いまでこそ、「ワーク・ライフ・バランス」と叫ばれるようになってきましたが、改革を根付かせるためには、働く人の強い意志と勇気ある行動で変えていくものなのだということが描かれているように思います。

わたし、定時で帰ります。

作者 :朱野帰子

出版社:新潮文庫

発売年:2019年

 

これからの働き方はどう描かれるのか?

これまでの4作品から、その時代の理想を追い求めて奔走した結果、仕事の意義や本当に大切にしたいことはなにか、だんだんとクリアになってきているのかもしれません。

 

すべてに共通するのは、アラサー独身女子が、働き方や生き方を自分で模索しながら、確立していくというところ。

大事なことは、自分の理想を追いかけながら成長していくことなのかなと思います。

 

これからの女性たちは、どのように仕事をとらえ、生きていくのでしょう?

次の働く女性を描く漫画ではどのように描かれるのか、楽しみです。