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【映画・人間失格】感情がヤバイことになる太宰治と3人の女の名言集。(ネタバレあり)

こんばんは。

あんにんです。

 

少しづつ秋が深まってきて、過ごしやすい気温になってきました。

秋はなにをするにもいいシーズンですが、やっぱり芸術の秋にかこつけて、

話題の映画人間失格 太宰治と3人の女たち』を観てきました。

 

 

人間失格」な太宰治にはブレない恋愛哲学と妻の献身があった!

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出典:http://ningenshikkaku-movie.com/

 

率直に映画の感想をいうと、タイトル通り『はい、人間失格!』と感じたものの、太宰治のはなつ言葉には人を惹きつける力も持ち合わせていました。

 

 

が、しかし!!

この映画、女性が観たらやっぱりかなり複雑な心境になるのではないでしょうか?

主観ですが、映画の7割くらいは、ふつふつと怒りの感情が湧いてきます。(笑)

 

それでも人を惹きつけてしまう太宰治という人物像や、太宰を取り巻く女たちの生き方、言葉に込められた想いなど、見どころがたくさんありましたので、映画の内容をご紹介していきます。

 

内容にはネタバレを含みますのでご注意ください!

 

映画のあらすじ

後の世にも名を残した天才作家・太宰治小栗旬は、身重の妻・美知子(宮沢りえと2人の子供がいながらも、愛人の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返すという破天荒ぶり。

お騒がせな生き方で文壇からも疎まれますが、人生を壊しながら、ベストセラーを連発していきます。

作家志望で太宰の弟子でもある静子(沢尻エリカの文才に惹かれ、愛人関係になり子供を授かりますが、認知だけしてほったらかし。

その間に、未亡人の富栄(二階堂ふみとも新たに愛人関係となり、子供が欲しいとせがまれる常軌を逸した生活をおくっています。

 

3人の女たちとのスキャンダラスな生活の中で、太宰は結核をわずらい、残りの人生が短いことを悟ります。

最後の作品として、自らをモデルにした”人間失格”を書きあげ、人生の幕を閉じるまでが描かれています。

 

映画を彩る名言集 

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人間失格 太宰治と3人の女たち』は、蜷川実花(にながわみか)氏が監督を手がけ、ビビットな色遣いや演出も魅力のひとつです。

 

タイトルにもある通り、太宰治の女性関係が中心のストーリーなので、

恋愛事情に敏感なアラサー女子は、なんとも言えぬ複雑な感情をいたくことと思います。(笑)

 

太宰治人間失格級のダメ男と本能レベルで危機感を察知すると同時に、浮世離れした文学の才能によって深みにはまっていくはずです。

そんな映画の見どころとして、こころがざわめく名言をご紹介していきます!

 

①愛人を口説いた決め台詞

いろいろと話題になっていますが、やっぱり一番衝撃。

「大丈夫。君は僕が好きだよ。」

 

こんなこと、いえます?!(笑)

おそらく一生涯、直接耳にすることのない名言です。

 

妻子がいる身でよくもまあそんあセリフを、とワナワナしますが、怒りすら上回るインパクト大な名言に、

(この人はきっと人種が違うんだ…と納得せざるを得ませんでした。)

こういう表現力やそこはかとない自信に、女性たちは堕ちてしまったのでしょうね。

 

元気が出ない時には言葉だけ思い出すと、

なんだか”大丈夫”な気がしてくるから不思議です。(笑)

 

②妻としての強さ

3人の女性をとりまくスキャンダラスな関係性ですが、私がひときわ心惹かれたのは、妻・美知子の生き方でした。

子供3人を1人で育てながら、たまに帰ってくるどうしようもない夫の面倒も見る、献身的な妻・美知子。

好き放題な太宰の才能を誰よりも信じ、

「壊しなさい、私たちを」と、

自分たちを犠牲にしてでも太宰に作品を書くように諭します。

その力強さや、妻としての美学が伝わって、鳥肌もののシーンです。

 

太宰のような夫は絶対にイヤですが(笑)、その強くあろうとする美知子の姿に胸を打たれました。

 

ラストシーンでは、太宰が愛人と心中してからはじめて姿を見せるシーンで、

晴れやかな笑顔とともに「やっとはれましたから。」と洗濯物を干す姿は、これからは自分の人生を生きようという気持ちが現れていたように感じます。

 

③愛と恋の違い

太宰治の最期は、愛人・富栄と川に身を投げて人生の幕を閉じました。

 

これまで愛人を口説く時には、「恋」というワードを使っていた太宰が、はじめて「愛」という言葉を使ったのは、妻・美知子に宛てた遺書の中でだけでした。

 

作中をふりかえっても、静子や富栄には甘い口説き文句を言い放つのに、美知子には言葉なく子供のように甘えていました。

 

太宰の口から語られることはありませんでしたが、やりたい放題な生き方の中でも、太宰なりに「恋」と「愛」を明確に使い分けていたようです。

愛人・静子が放った「愛されない妻より、ずっと恋される愛人でいたい。」という願いは、叶わなかったようですね。

 

おわりに

ほぼダメな姿しかなかった太宰治でしたが、残された文学作品は現代でも高い評価を得ているものばかりです。

恋に溺れながらも、妻への愛を貫いた生き方を決してよいとは思えませんが、

自由奔放なようで、誰よりも不器用な人だったのかもしれませんね。

 

  

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